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【腹筋を鍛えても猫背が治らない理由】 実は“呼吸と横隔膜”が関係しています

「姿勢を正そうとして背中を反らせていませんか?」
「トレーニングをした時は背筋が伸びるけれど、すぐ猫背に戻ってしまいませんか?」

こんにちは。三重県桑名市の きかっけ整体院 院長の近藤俊介です。

座っている時や立っている時、
自分では背中を伸ばしているつもりでも、
家族や友人から
「背中丸いよ」と言われたことがある方は、意外と多いのではないでしょうか。
姿勢について悩んでおられる方は、とてもたくさんいらっしゃいます。

「姿勢を正すには、お腹や背中の筋肉をつけましょう」
「腸腰筋(お腹の奥にある筋肉)が硬いから背中が丸くなる」
このように、筋肉が原因で姿勢が悪くなると思われている方も多いのではないでしょうか。
SNSやテレビ、健康雑誌などでも
「姿勢改善には筋肉をつけましょう」という情報をよく目にします。
そのため、筋肉が原因だと思うのも無理はありません。
ですが実は、姿勢の悪さは
腹筋や背筋、腸腰筋などの筋肉の問題よりも、
『呼吸の浅さ』が原因になっていることが多いのです。

⭕️なぜ横隔膜が硬くなると猫背になるのか

呼吸をする時、体の中では
横隔膜(おうかくまく)という筋肉が上下に動いています。

息を吸う時
横隔膜は広がり、肺の中に空気を取り込みます。

息を吐く時
横隔膜は縮まり、肺の中の空気を外へ押し出します。

この横隔膜の動きと一緒に、呼吸を助けているのが
肋骨(あばら骨)です。

息を吸う時には肺が広がりやすいように肋骨も広がり、
息を吐く時には肋骨は閉じていきます。

このように、横隔膜と肋骨は連動しながら呼吸を行っています。
横隔膜が柔らかく、上下の動きがスムーズに行われていれば問題ありません。

しかし、横隔膜が硬くなってしまうと
この上下運動が小さくなってしまいます。
すると呼吸が浅くなり、体にはさまざまな影響が出てきます。

例えば、呼吸が浅くなると体内の酸素が少なくなります。

すると脳は「もっと酸素が必要だ」というサインを出します。
その結果、呼吸を助けるために首や肩、背中の筋肉がたくさん働くようになり、
これらの筋肉に負担がかかってしまいます。

その状態が続くと、首・肩・背中の筋肉が硬くなりやすくなります。
さらに、体内の酸素が少ない状態が続くと、脳は「体が危険な状態かもしれない」と判断します。

すると体はリラックスしにくくなり、無意識のうちに体が緊張しやすい状態になります。
このような状態が続くと、体は自然と前かがみの姿勢になりやすくなります。

横隔膜が硬くなり呼吸が浅くなると、肋骨の動きも小さくなります。
すると胸が広がりにくくなり、肺も大きく膨らみにくくなってしまいます。
その結果、体は前かがみになりやすくなり、背中が丸い「猫背」の姿勢になってしまうのです。

⭕️なぜ横隔膜が硬くなり、呼吸が浅くなるのでしょうか?

では、なぜ横隔膜は硬くなってしまうのでしょうか。
実は特別な原因ではなく、
日常生活の中にある習慣が関係していることが多いのです。

例えば
・長時間のスマートフォン
・デスクワークなど前かがみの姿勢
・ストレスや緊張が続いている
・浅い呼吸が習慣になっている

このような状態が続くと、胸やお腹の動きが少なくなり、呼吸が浅くなってしまいます。

呼吸が浅い状態が続くと、呼吸のたびに動いているはずの横隔膜の動きも小さくなります。
本来、横隔膜は大きく広がったり縮んだりする筋肉ですが、
動く範囲が小さい状態が続くと、少しずつ硬くなってしまうのです。

そして横隔膜が硬くなると、さらに呼吸が浅くなり、肋骨も広がりにくくなります。
その結果、胸が広がりにくくなり、体は自然と前かがみの姿勢になりやすくなります。
これが、猫背などの姿勢の崩れにつながってしまうのです。

⭕️横隔膜を動かす深呼吸ストレッチ

トレーニングやストレッチをしても
なかなか姿勢が改善しない方は、ぜひ以下のステップを試してみてください。

1. 準備:椅子の座り方
椅子の真ん中よりも少し前の方に浅く腰掛けます。
背もたれには寄りかからず、軽く背筋を伸ばして座りましょう。

2. 息を吸う(肋骨を引き上げる)
両手の指を組み、手のひらを自分の方に向けます。
鼻から大きく息を吸いながら、
組んだ手をゆっくり上に持ち上げていきます。
この時、肋骨(あばら)を上にグッと持ち上げるようなイメージで
4秒ほどかけて大きく息を吸い込みましょう。

3. 息を止める・手を前に出す
息を吸いきったら、少しだけ息を止めます。
上にあった手を、体の正面(前の方)へ持っていきます。

4. 息を吐き切る(背中を丸める)
口からゆっくりと息を吐きながら、
背中を椅子の背もたれに近づけるように丸めていきます。
「これ以上吐けない」というところまで息を吐き切り、
お腹を思い切りへこませるのがポイントです。

5. 繰り返し
この一連の動きを
10回を目安に行いましょう。
時間が取れない場合でも
最低5回は行ってみてください。

⭕️なぜこのストレッチで姿勢が良くなるの?

この動きを繰り返すことで、
呼吸の主役である横隔膜が大きく広がったり縮んだりします。

[吸う時]
横隔膜が思い切り広がる

[吐く時]
横隔膜が思い切り縮む

硬くなっていた横隔膜が柔らかく動くようになると、
肺や肋骨も自然と広がりやすくなります。
その結果、無理に力を入れて姿勢を正そうとしなくても
自然と背中が伸びた姿勢を保ちやすくなるのです。

今回ご紹介した呼吸ストレッチは、
姿勢を改善するためのとても大切な方法のひとつです。

しかし実際の現場では、
・呼吸のクセ
・肋骨の動き
・背骨の柔軟性
・過去のケガ
・足首や骨盤のバランス

など、さまざまな要因が重なって姿勢が崩れているケースも少なくありません。

そのため、ストレッチやトレーニングを頑張っていても
「その場では伸びるけれど、またすぐ戻ってしまう」
という方も多くいらっしゃいます。

もし
・姿勢を意識してもすぐ猫背に戻ってしまう
・肩こりや首こりがなかなか改善しない
・深呼吸をしづらい感じがする

このようなお悩みがある場合は、
呼吸だけでなく、体全体のバランスを一度見直してみることも大切です。
姿勢は「どこか一つの筋肉」だけで決まるものではなく、
体全体の動きのバランスによって作られているからです。

今回ご紹介したストレッチは、動画でもご覧いただけます。
動きが分かりにくい方は、こちらの動画を参考にしながら行ってみてください。

https://youtube.com/shorts/eCC6-LMav90

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