椅子に座ったり便座に座る時の、おしり〜大腿部後面のしびれ感

「数週間ほど前から、おしり〜太ももの裏側にかけて痛いというほどではないけれど、痺れているような感じがしてツライ」と訴えて来られた50代の男性。
しばらく様子を見ていたが、なかかな症状が改善しないので整形外科へ行きレントゲンを撮ってみたところ、医者から「腰の骨の所で、骨と骨との間が他の箇所に比べて狭くなっているような感じ。強いていうなら、これが原因かもしれないですね」と言われ、診断の結果は【脊柱管狭窄症】ということでした。
そのままリハビリ室へ案内され、理学療法士の方にストレッチのよう治療を受けたが、痛くて我慢ができないほどだった。その様子を見た理学療法士さんに「今回のリハビリはやめておきましょう」と言われ治療は受けずに帰宅。
では。そんな痛みがずっと続くのかと思うとそうでもなくて、1日の間で、しびれを感じる時とそうで無い時もあるし、
丸一日気にならない時もあれば数日しびれを感じる時もある、、、といった具合で症状の出方にも波があったりするようです。
[考えられる原因は?]
問診をさせていただいている中で気になったポイントが
①自宅で過ごしている時の座り姿勢
→椅子や床で座椅子に座る時に、骨盤・腰が後傾(丸くなった状態)になって座っている
②職場環境・業務内容などの変化
→スタッフが一人退職し、業務内容が増えたり責任を負うことが増えた
[なぜそう考えるのか]
①について・・・骨盤や腰が後傾(丸くなった状態)の姿勢を続けていると、腰のあたりの骨と骨の間(関節)に負荷(圧力)がかかります。

このように関節に負荷がかかり続けていると、関節の間にある軟骨(椎間板)が画像のように圧迫され後方に押し出されるため、これが原因で「脊柱管狭窄症」の症状が出ることがあります。
②について・・・作業が増え身体への負担が大きくなったのも一つですが、スタッフが減ったこと、責任が重くなり自分では認識していないが脳や身体がストレスを感じている状態になります。そういう状態が長く続いていると心と身体のバランスが崩れ、それにより痛みが引き起こされることがあります。

心の痛み、精神的なストレスを感じた時に脳が反応する部分を表した図です。実はこの心の痛みで反応する部分と、身体で痛みを感じた時に反応する脳の部分は近似しています。なので、何かをして痛めたわけでもなく、作業が増えて疲れが溜まっているわけでもないのに、ある日原因のわからない痛みやしびれを感じたりするのは、この脳の働きによるものだと考えられます。だから問診の時に聞いた職場環境の変化が治療を進めていく上でポイントになると感じました。
【治療のすすめ方】
1️⃣腰が丸い状態で座っていたため、立った時に骨盤が後傾した状態のままになってしまい腰部分の関節が固まってしまっているので、背骨–骨盤の連動性が悪くなっているので改善していく
2️⃣職場環境が変わったことにより感じているストレスを私が無くすことはできません。この部分についてはご本人さんがその状況に慣れていくなり、考え方を変えるなり工夫して適応していくしかありません。私ができることは、作業により蓄積されている疲労を解消したり、動きの悪くなっている関節の動きを改善していき身体が軽くなっていくことを実感していただく。それで少しでも気持ちのリフレッシュをしていただくことができれば、精神的なストレスが軽減できるかもしれない。そういう思いを持って治療をさせていただくことです。
【さいごに】
しびれというのは、ほとんどの場合すぐにピタッと消えるようなものではありません。
どちらかというと、だらだら時間をかけて、「最近気にならない時間が増えたな」「1週間のうち、しびれを感じる日が少なくなったな」という具合に気がついたら症状がなくなっていた!という感じで治っていくことが多いです。
なかなかすっきり治らないので、「このままずっとこの症状は続くのだろうか」「本当に治るのだろうか」と不安になるかもしれませんが、すぐにでも手術をしなければいけないような、よっぽど重症な状態では無い限り良くなっていくモノなので、焦ることなく地道に治癒を目指していきましょう!