【テニス肘(上腕骨外側上顆炎)】「肘の外側が痛くてペットボトルの蓋が開けられない」40歳・50歳男性に多いお悩み
はじめに
「ペットボトルの蓋を開けようとしたら、肘の外側がズキッと痛む」
「フライパンを持ち上げるのがつらい」
「雑巾を絞るときに痛みで力が入らない」
こうした症状に心当たりがある方は、いわゆる “テニス肘” かもしれません。
名前に「テニス」とついていますが、実際にはテニスをしない人でも多く発症します。特に40〜50代の男性に多く、家事や仕事、趣味などの日常生活の中で起こるケースがほとんどです。
この記事では、テニス肘の原因や症状、似たような疾患との違い、再発予防のポイント、そして自宅でできる簡単なセルフケアまで、分かりやすく解説していきます。
⭕️ テニス肘とは?
テニス肘は、医学的には「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」と呼ばれます。
肘の外側には、手首や指を動かすための筋肉が集まっています。ペットボトルをひねる、雑巾を絞る、フライパンを持ち上げるといった動作では、この部分に大きな負担がかかります。
負担が続くと筋肉と骨をつなぐ腱(けん)に小さな傷ができ、炎症や微細な損傷が起きてしまいます。これが「テニス肘」です。
つまり、特別なケガではなく、**日常の中での”使いすぎ”が原因**で起きることが多いのです。

⭕️痛みが出やすい動作の例
テニス肘の痛みは、特に「物をつかんでひねる」「手首を反らす」ような動作で出やすいです。
・ペットボトルや瓶の蓋を開ける
・雑巾を絞る
・フライパンや鍋を持つ
・パソコンのマウスやキーボード操作を長時間する
・DIYでドライバーを使う
・ゴルフクラブを振る
こうした動作は、普段の生活で何気なく行っているため、最初は「ちょっと痛いけど大丈夫だろう」と放置しがちです。しかし、無理を続けるとだんだん痛みが強くなり、日常生活に支障をきたすほど悪化することも少なくありません。
⭕️テニス肘の症状
典型的な症状は次の通りです。
* 肘の外側を押すと痛い
* 物を持つときに肘の外側がズキッと痛む
* 手首を反らすと痛みが出る
* 力が入りにくく、物を落としそうになる
* 安静時には痛みが少ないが、動かすと痛む
特に「安静にしているときは痛くないのに、使うと痛む」というのがテニス肘の大きな特徴です。
◉似たような疾患との違い
肘の痛みにはいくつか種類があり、自己判断では区別が難しいことがあります。
▶︎ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)
肘の内側に痛みが出るタイプです。手首を曲げる動作で痛みが強くなります。
▶︎肘の関節炎
安静時でもズキズキ痛むことが多く、動かすとさらに強く痛みます。
▶︎首や肩からの神経の影響
首や肩の不調が原因で、肘に痛みやしびれが出ることもあります。
「痛む場所」「どんなときに痛むか」で大まかに区別できますが、はっきりさせたい場合は専門家の診察が必要です。
テニス肘の原因
40〜50代の男性に多い理由は、**筋肉や腱の柔軟性が少しずつ低下してくる年代**だからです。
若い頃は多少使いすぎても自然に回復していた肘の組織が、年齢とともに回復力が落ち、繰り返しの動作で炎症や小さな損傷が残りやすくなります。
さらに次のような習慣が重なると、テニス肘になりやすくなります。
* パソコン作業が多い
* ゴルフやテニスなどの趣味で腕をよく使う
* DIYや工具作業をよくする
* 重たい物を持ち上げる仕事をしている
* 家事で雑巾を絞ったり、鍋やフライパンを頻繁に持つ
痛みが出ないように気を付けること
テニス肘を悪化させないために、日常で次のことに気を付けてみましょう。
* 重たい物を持つときは、手首を捻らずに持ち上げる
* 長時間のパソコン作業の際は、1時間に1度は休憩を取る
* スポーツや力仕事の前には、ストレッチや準備運動をする
* 痛みを感じたら、無理をせず早めに休む
ちょっとした工夫で、肘にかかる負担を減らすことができます。
再発しないためのポイント
テニス肘は「治っても再発しやすい」という特徴があります。再発予防のためには次の習慣が大切です。
⭐︎肘や手首の柔軟性を保つストレッチを続ける
⭐︎前腕の筋肉を少しずつ鍛える
⭐︎ 同じ動作ばかりを繰り返さないように工夫する
⭐︎ 肩や背中の筋肉も一緒に動かし、肘だけに負担をかけない
一度改善したら終わりではなく、「これから先も肘を守る習慣」を身につけていくことが重要です。

自宅でできる簡単セルフケア
1. 手首のストレッチ
* 腕を前に伸ばし、手のひらを下に向けます。
* 反対の手で手首を下に押し、前腕の外側をじんわり伸ばします。
* 20〜30秒ゆっくり。左右それぞれ2〜3回。
2. タオルギャザー運動
* タオルを机の上に広げます。
* 指先を使ってたぐり寄せるように動かします。
* 前腕の筋肉をやさしく鍛えることができます。
3. 握力ボール・グーパー運動
* 柔らかいボールを軽く握り、ゆっくり放します。
* 10回×2セット。
* ボールがなければ「グー・パー」を繰り返すだけでも効果的です。
4. サポーターを活用
* 市販の肘サポーターを使用すると、動作時の負担を軽減できます。
* 痛みが強い時期に特に有効です。
まとめ
テニス肘は「スポーツ選手の病気」と思われがちですが、実際には家事や仕事、趣味で腕を使う人なら誰でも起こり得ます。
40〜50代の男性に多く見られるのは、年齢とともに筋肉や腱の回復力が落ちること、そして仕事や趣味で手や腕を酷使する機会が多いことが関係しています。
早めに気づいてセルフケアを始めれば、重症化を防ぎ、日常生活を快適に過ごすことができます。
「痛みを我慢する」のではなく、「肘を大切にケアする」ことが大切です。
もし「日常生活に支障が出ている」「セルフケアをしても改善しない」という場合は、早めに専門家へ相談してください。適切なアドバイスや施術を受けることで、回復を早め、再発予防にもつながります。
痛みがあると不安になりますが、正しくケアをすれば改善は十分可能です。安心して、少しずつ肘を守る習慣を取り入れていきましょう。