腰から足にかけて痛みや痺れを引き起こす脊柱管狭窄症。なりやすい人の特徴とその改善方法

「歩いていると腰からしたが怠くなってくるので20分以上歩けない」
「長時間座っていると、血の気が引いたように脚全体が冷たくなってくる」
「段差も何もないところで、つまづくことが多い」
みなさん、こんにちは!三重県桑名市寿町で きっかけ整体院 を開業しています、院長の近藤です。
50〜60代を過ぎてくると、腰の痛みだけに限らず、お尻や太もも、足に痺れを訴える「脊柱管狭窄症(せきちゅうかん きょうさくしょう)」に罹患される人が増えてきます。今回は、脊柱管狭窄症になりやすい人の特徴と、もしなったときにどうすればいいか、またならないようにするには何に気をつけるべきか!について解説させていただきます。
⭕️脊柱管狭窄症ってどんな疾患なの?
「脊柱管狭窄症(せきちゅうかん きょうさくしょう)」は腰に起こることの多い疾患です。

こちらは、背骨の腰の部分から骨盤にかけての骨が描かれている画像です。
骨と骨の間にある青い部分が軟骨で、背骨の部分ではこれを「椎間板(ついかんばん)」と呼びます。ちなみに膝にある軟骨の場合は「半月板(はんげつばん)」と呼ばれます。
脊柱管狭窄症とは、どのような状態かと言いますと、
上の画像にあるように、背骨は1つ1つの骨の間に“ほぼ等間隔のすき間”があります。ここが関節として動き、クッションの役割をする椎間板(軟骨)が入っています。
そして、このすき間の奥には、太ももや足へと向かう神経が通る“神経のトンネル(脊柱管)”があります。ところが、何らかの原因でこの関節部分が狭くなったり、椎間板(軟骨)が押しつぶされて変形してしまうと、神経の通り道である脊柱管まで圧迫され、狭くなったまま固まってしまう状態になります。
通り道が狭くなり神経のトンネルが圧迫されると、神経の伝達が悪くなってしまいます。この状態を例えると、神経の通り道が工事中で車線規制されているようなものです。道が狭くなることで、車(=神経の情報)がスムーズに流れず渋滞(=しびれ・痛み)が起きてしまう。これが「脊柱管狭窄症」と呼ばれる状態です。
⭕️どうして関節部分が狭くなってしまうの?
考えられる原因が4つあります。
①椎間板が潰れる
→年齢を重ねるのと共に、軟骨に蓄えられている水分やコラーゲンが減少していき、椎間板のクッション性が低下します。その結果、椎間板がだんだんと押し潰されていき、神経の通り道が狭くなってしまいます。
②骨の変形
→継続的に、繰り返し、関節の同じ部分に負担がかかり続けることで、負担がかかっている部分に骨の棘(トゲ)のようなものができます。これが原因で通り道が狭くなったり、トゲができる部分によっては神経を圧迫してしまうことがあります。
③靭帯が厚くなる
→②の骨の変形と同様に、長年の間、関節や靭帯にかかり続けることにより靭帯が厚くなってくることがあります。これは、継続的にかかり続ける負担に耐えるために強くなるためだと考えられます。靭帯が厚くなることで関節部分が狭くなり神経の通り道も狭くなります。
④姿勢や使い方
→ソファーや椅子、座椅子、床などで、背もたれに寄りかかったり、寝そべるように座ったりする姿勢は、どうしても骨盤や腰のあたりの背骨が丸くなりやすい座り方です。実はこの「腰が丸くなる姿勢」は、椎間板にとても強い負担がかかる姿勢でもあります。この状態が習慣になってしまうと、毎日のように椎間板に負担がかかり続け、結果として椎間板が押しつぶされるような状態を作ってしまうことになります。

⭕️脊柱管狭窄症になりやすい人の特徴
上記のように、関節部分が狭くなって、神経の通り道が狭くなってしまう原因で共通しているのが
『長い期間、継続的に関節に負担をかけている』ということです。
このように、関節に対し継続的に負担をかける習慣がある人は、どのような生活環境の中にいることが多いのかを紹介していきます。
*パソコン仕事で長時間、座っていることが多い
*自宅のソファーや椅子などで、もたれかかるように座る習慣がある
*激しい運動をしている
*ほぼ毎日、荷物の持ち運びなどを繰り返しおこなう
*運動習慣がなく筋力が低下している
*偏った食習慣、栄養バランスが悪い
*ストレスを抱えやすい、考え込む・悩みすぎる性格
これらに当てはまる人は要注意です。特にもたれかかるように座ることが習慣になっている人は、『今すぐにでもその姿勢をやめてください』と言いたいぐらいに要注意です。
考え過ぎたり悩みすぎたりして、ストレスを抱えやすいと、自律神経の働きにより筋肉の緊張が強くなり、体の動きを制限されるので、関節への負担が大きくなり通り道が狭くなりやすいです。それに併せて、過剰なストレスはそれ自体が神経の伝達を悪くするので、痛みや痺れなどの症状の原因になりやすいです。

⭕️脊柱管狭窄症にならないためには、日頃何に気をつければいいの?
何よりも大事なことは『継続的に関節への負担をかけないようにすること』だと考えられます。日々の生活でできる予防方法はどういったものが考えられるでしょうか?
★姿勢を正す習慣をつける
脊柱管狭窄症にならないために日頃からできる対策の『1丁目1番地』は、姿勢を正す習慣をつけること!です。とはいえ、いきなり常に姿勢を正す習慣をつくるのは、かなり難易度が高いです。まずは、ソファーや椅子などに座っているときに、腰や骨盤が丸くなるように、もたれかかる姿勢をとっていることに気がつくことから始めてみましょう。『気がつく』ということが癖づいてきたら、そこから少しずつでいいので、姿勢を正している時間を増やしていきましょう。
具体的には、例えば1日の間にソファーなどに座っている時間が2時間だとします。はじめのうちは、そのうちの5分〜10分でもいいです。姿勢を正した状態で5〜10分座る練習をします。慣れてきたら、それを15〜20分、25〜30分と少しずつ伸ばしていきます。
実際の話、2時間座っている間、2時間姿勢を正した状態を保つことは不可能に近いと考えます。ですから5分間姿勢を正して座って、疲れたら”だらん”ともたれかかって座り、しばらくしたらまた5分姿勢を正すというやり方が、習慣にしやすいと思います。ぜひ、試しに続けてみてください。1、2ヶ月もすれば、自然と姿勢良く座ってられる時間が長くなってきます。
★適度な運動
筋肉や靭帯などが硬くなると、関節に偏った負担がかかるようになり、その結果、骨のトゲができやすくなったり、靭帯が厚くなったり、椎間板が押し潰されやすくなったりします。そうならないために、おすすめなのが、軽い運動をおこなうようにすることです。
「夏は暑いから」「冬は寒いから」「外に出るのが面倒」と思う方は少なくないでしょう。わたしは寒いのが苦手なので冬に外に出て運動をしようとは思えません。ですので、室内でストレッチをしたり体操をしたり、きつい運動じゃなくてもいいので軽く筋力トレーニングをするのもいいです。
軽い運動を週に2、3回おこなうと、血流が良くなるので硬くなった筋肉が緩みます。結果、関節への負担が減るので関節部分が狭くなることを予防できます。また軽めの運動はストレス軽減にも効果があると言われているので、知らず知らずのうちに蓄積されているストレスによる自律神経の働きの乱れを整える効果が期待できます。
運動が苦手な方、運動習慣がない方は、軽い運動とはいえ抵抗はあるかと思いますが、余分に椅子の立ち座りをしてみたり、階段の手すりを持ちながら、3歩だけでも1段飛ばしで階段を上がってみるとか、1,2種類のストレッチをやってみるとか、それぐらいのレベルからでもいいので試してみてください。

⭕️まとめ
脊柱管狭窄症は “日々の積み重ね” で変わります
脊柱管狭窄症は、突然起こるものではなく、長い期間にわたって関節へ負担がかかり続けることで少しずつ進行していきます。
椎間板が押しつぶされたり、骨が変形したり、靭帯が厚くなったり──
こうした変化はすべて「身体を守るための反応」ですが、結果として神経の通り道を狭くし、しびれや痛みにつながってしまいます。ただし逆に言えば、
✔ 姿勢を整える
✔ 無理のない範囲で身体を動かす
✔ 日々の習慣を少しずつ改善する
これらの取り組みを積み重ねていくことで、症状の進行を防ぎ、痛みやしびれの軽減を目指すことは十分に可能です。
「いきなり全部やろう」と思わなくて大丈夫です。まずは “腰を丸めて座っていないかに気づく” ことからでOK。
そこから少しずつ、姿勢を整える時間や軽い運動の回数を増やしていけば、身体はしっかり応えてくれます。あなたのこれからの毎日が、痛みや不安の少ない、心地よい生活に近づいていきますように。
もし不安な症状や、「これって狭窄症かな?」と気になることがあれば、一人で抱え込まず、いつでもご相談くださいね。