患者さんの身体を治療させていただくにあたり、私(治療家)にできること
こんにちは.きっかけ整体院 院長の近藤です.
本日は、治療とヒトの体を「治す」ということに対する私の考え方について書かせていただきます.
この記事を読んでいただくことで、治療に対する知識を深めていただき、ご自身の症状との向き合い方について
考えるきっかけになれればいいな、と思ってます.
いきなりですが・・・
私がヒトの身体を治せるとは思っていません.
謙遜しているわけではなく、科学的な理由に基づいた意味で、「ヒトの体を治せる」とは思っていません.
なぜそう考えるのか.
患者さんの症状が解消され体調が良くなるのは患者さん自身の「治そう」とする力があるからです.
「治そう」とする力とは、血液や血液中の成分、ホルモンや神経の働きなどによる[自然治癒力]というやつです.
これは『整体』が無力、無意味という意味ではありません.
『整体』で行なっているのは、身体が治ろうとしているのに、それを邪魔している
筋肉の緊張・血流の低下・神経伝達の低下・自律神経機能の低下といったようなものを取り除くことです.
あくまでも、治ろうとしているものの手助け、治っていくためのきっかけでしかありません.
最終的に症状を治したのは、患者さん自身です.
こういった科学的根拠があった上で、私はヒトを「治せない」と言っています.
スポーツをしている最中に捻挫した足首の炎症や痛みを私たちは治すことはできません.
できることはそれ以上に炎症や腫れなどの症状が悪化しないようにサポートすることです.
物を持ち上げようとした時になってしまった、ギックリ腰もそうです.
痛みが出現すした瞬間から、痛みの原因である炎症を治すために身体の中でい働き始めます.
筋肉が緊張・血流や神経伝達が低下・痛みに対する不安感が高まった状態だと治るものも治りません.
放ったらかしにしておけば、そのうち炎症はおさまり痛みは軽減していきます.
なかにはそのまま痛みを感じなくなる方もおられます.
ただ…治療をせずに放置したまま、気が付いたら症状が消えていたという方にその後待ち受けているのは、
「またなったらどうしよう」という不安・恐怖です.これも治ろうとしているものを邪魔する要因の一つです.
『整体』を受けることで、「動かしたらまたなるかもしれない」といった、動かすことに対する余計な不安な気持ちを
もたなくて済むようになれます.
この考えが、最終的に痛みを解消させるのはご自身の身体であって、私はあくまでも治るためのきっかけでしかない
と言い続けている所以です.
正直な気持ちを言えば、
【私はヒトの身体を治せる】と言い切りたいです.でも現実的に考えて無理なんです.
どんなに優れた治療家も、たかだか人間です.自然の摂理には逆らえません.
■治る“きっかけ”とはいったい何なのでしょう
先述させていただいたような、
・筋肉の緊張
・血流の低下
・神経伝達の低下
・自律神経機能の低下
を改善していくことが症状を解消するために必要なのですが、それらが良くなってきたかどうか
それをどうやって測ればいいのでしょうか.
それらを測るために大事にしているのが、動きや見た目の変化です.
例えば、、、
・腰を40°くらいまでしか屈めなかったのが治療後には50°屈めるようになった
・顔を上に向きにくかったが、治療後にはさっきと比べ上を向きやすくなった
・椅子に座るときに少し膝を曲げるだけで痛かったのが、90°くらい曲げられるようになった
といったような“変化”です.
『整体』をすることで、こういった変化を起こすことはできます.
ただ、変化が起きたからといって痛みがなくなるというわけでもありません.
実際、臨床現場でも患者さんから
「しゃがめなかったのが、しゃがめるようになってるー!でもしゃがみきると膝のこの辺がまだ痛い…」
「今朝は顔を洗う姿勢がつらかったけど、今は90°屈めるようになってる!腰のこの辺りが痛むけど…」
こういった声を聞くこともあります.
痛みを治すことは治療家にはできません.あくまでも治るお手伝いだけです.
しかし!!動かせる範囲が増えています.動きがスムーズになっています!姿勢が改善されています!
こういった変化を出すことはできます.
この“変化”こそが、治るためのきっかけなんです.
そして治療とはこれの繰り返しです.来た時よりも良くなっている、前回よりも良くなっている.
これを繰り返していくことで、最終的に症状が消えていくというわけです.
もちろん最終的に治すのは患者さん自身の力です.
これが、私の、きっかけ整体院の治療に対する考え方でありスタンスです.
言い訳っぽいことを言っているだけで、ただ治せないだけだろ!
治せなかった時の予防線を引いているだけだろ!そう思われる方もおられるでしょう.
でも、どう思われようが「無理なものは無理、治せないものは治せない」…自然の摂理には逆らえないのです.
私(治療家)には治すことは無理!と言っていますが、「治る」ことを諦めてはいません.
なんとか、1日でも早く症状から解放されるように、もっとできることはないか!ともがいています.
自然の摂理には逆らえない!無理なものは無理!だとわかっていても、です.
矛盾しているかもしれませんが、治療家としてその気持ちを無くしてしまったら成長はないと思います.
私たち治療家にできることなんて小さなことかもしれませんが、その小さなことの積み重ねの先に
患者さんの笑顔だったり、希望を持てた時の目の輝きだったりと、ないごとにも変えられない喜びが
私にはあるので、その、それぞれの喜び・幸せのために精進し続けたいとおもっています.