「身体が歪んでいる」ってどういうこと?

[きっかけ整体院]院長の近藤です.
当院の治療は、骨格の調整を基本に、身体の歪みにより生じる[筋肉の緊張][関節の動きの制限]や、それらにより引き起こされる[本来であれば使わなくていい筋肉の緊張][関節の動きの制限を補うための代償運動]を問診や触診、治療を通じて探し当て、それらのような異常を改善していき、骨格の左右の対称性や前後のバランスだけではなく、動きなども含めた広い意味での身体全体のバランスを整える治療を目的としています.
そこで今回は、問診時や治療中に質問されることもある『身体の歪みを整える』ということについて、書かせていただきたいと思います.
この記事を読んでいただくことで、[きっかけ整体院]ではどんな考えで治療をしていて、どうして「歪みを整えるのか」を今まで以上に理解していただき、身体のバランスを整えることの大切さを知っていただければいいな、と思っています.
まず知っておいていただきたいのが、《基準の骨格の状態》です.
何事においてもそうですが、“基準”がわからないと“異常”には気付けません.ですので、まずは基準の骨格の画像をご覧ください.

横から見た脊椎(背骨)です.背骨を横から見ると「S字状」の形をしています.
細かく見ていくと、背骨でも
『首』の部分は前側に凸
『背中』の部分は後ろ側に凸
『腰』の部分は前側に凸
『骨盤』は後ろに凸
といったように規則正しく背骨が連なっています.青色に塗られている背骨の中心に黒い少し長めの点線が描かれていますが、この黒の線は寝骨の中心を通る線です.この中心線に背骨がバランスよく乗っている、この状態が“基準の状態”です.
では次に[歪んだ状態]を見ていただきましょう.下の画像をご覧ください.

先ほどの“基準”の骨格と見比べてみてどうでしょうか?どこか違いがありましたか?
一つずつ解説していきますね.
まずは左右の骨格をご覧ください.青色に塗られた背骨の中心に黒色の点線は通っているでしょうか?
答えは「NO」です.なぜ中心に点線が通っていまいのでしょう.
■左の骨格の場合、首のあたりはほぼ中心を線が通っているんですが、背中から腰の上部(背中と腰の境目)までは中心どころか背骨の上さえ通っていない部分もあります.
この状態がいわゆる『猫背』で
■右の場合、左の骨格に比べると背骨の中心を黒の点線が通ってはいるんですが、背中と腰の境目あたりから骨盤にかけて点線が骨格の後方を通るようになっています.
この状態が『反り腰』です.
もっともっと細かく見ていくと、“基準”と比較すると背骨の弯曲具合が小さくなったり大きくなったりしている箇所が他にもあるんですが、話が難しくなってしまうので、ここでは全体的なバランスとして「猫背」や「反り腰」のような形に歪んでいることがわかっていただければOKです.
ここまでで[基準の状態]と[歪んだ状態]はわかっていただけたと思います.ではなぜ、基準の状態から歪んだ状態に骨格は変わってしまうのか.なぜ歪むのか?について解説していきます.
【歪みの原因】
・毎日の姿勢のクセ
・家事や仕事などで繰り返し行う動作
・疲れ、ストレス
・ケガによる代償動作
・昔、どこかの箇所を痛めそれの代償動作による長年のクセ
このあたりが大きな要因です.姿勢による歪み、繰り返しの動作による歪みに関しては、数日で起こるようなことはありえません.数週間、数ヶ月単位で歪んでいき、歪んだ状態が当たり前になりその歪みがそのままクセになります.
意外なことに、極度に疲れが蓄積されたり、強いストレスが蓄積されていくと体に歪みが生じます.疲れによるものはまだ改善しやすいですが、ストレスによるものは骨格の歪みを治療し調整するだけでは、ある程度までは歪みが改善したとしても、解決しきれない部分はあります.
これらが「歪みの原因」です.
では、身体に歪みがあるとどのようなことが起こるのでしょうか?
・筋肉が緊張し身体の動きに制限がかかる
・背骨の場合、骨と骨の間隔が狭くなり、それにより痛みや痺れが引き起こされる原因となる時がある
・血液の流れが悪くなる
・神経の伝達が悪くなる
・内臓の機能が低下する
・自律神経の機能が低下する
といったような症状が引き起こされます.
ただし、歪みがあるから必ず(100%)このような症状が引き起こされるわけではありません.これに関しては脳による体内の状態のコントロールや感情によるものなど、症状が出ないように抑制される機能が働いてくれているおかげで、症状が出ないまま過ごせていたり、症状がある人でもできるだけ悪化しないように、あなたの知らないところでコントロールされています.ですので『症状が出るのは“歪みが全て”』ではありませんが、歪みによる影響は大きいので、引き続き歪みについて書かせていただきます.
【結局、身体が歪むってどういうことなの】というお話し
簡単に言うと・・・
■身体が整っている状態 → 「平坦な道を歩いている状態」
■身体が歪んでいる状態 → 「凸凹山道を歩いている状態」

平坦な道を歩く時って、余計な緊張がないのでそんなにも疲れませんが、凸凹の山道は普段はしない身体の使い方をするので、想像するだけでも疲れるのがわかりますよね.整っている状態と歪んでいる状態の比較ってそんなイメージです.歪みがある状態というのは毎日凸凹の山道を歩いている状態なので疲れが溜まりやすいのでその分体を痛めやすい状態である!というわけです.
【歪まないようにする方法は?】
この話を進めていく前に、前提として「身体が左右対称にキレイに整っている」人なんてこの世にはいないです.よく見れば左右を比較すると少々の歪みがあります.その上で話を進めさせていただきます.
■同じ姿勢を長い時間とらない.(だいたい3、4時間以上)
→ 椅子、ソファにもたれかかるように座る.足を崩した良くない姿勢で座る.デスクワーク、読書など顔を前に突き出す状態で座る.を繰り返しているとその姿勢に身体が歪んでいくので、こまめに姿勢を変えるなどして対策をしてください.
■偏った身体の使い方をしない
→ 家事や仕事などの作業でいつも同じような身体の使い方、動かし方をしていると、作業効率を上げるため、身体のエネルギーを抑えるために使い方に合わせて身体が歪んでいきます.作業がやりやすい使い方を変えて慣れないやり方をするのは大変ではありますが、たまにでもいいし、日々のちょっとの時間でもいいので、いつもと違う使い方、動かし方をしてみましょう.
■疲れ・ストレスを溜めすぎない
→ 先述させていただきましたが、意外にも疲労の蓄積や強いストレスの蓄積により身体の傾き・歪みが引き起こされることがあります.
睡眠時間の確保、少し汗をかくような適度な運動、やりたいことをやる、おいしい食事を食べるなど自分なりのリフレッシュ方法を作り、蓄積しないように心がけておきましょう.
以上のように、日常生活で少し意識していただき、頑張りすぎないでもちょっと気をつけていただくだけで、歪みを予防することはできます.
第三者が見れば明らかに歪んでいる体でも、自分では歪んでいることに気が付けないものです.先述した対策法に書かれているような、歪みの原因となるような行動を取っておられる場合、あなたも自分では気が付いていないだけで、もしかしたら歪みがあるかもしれません.
「いやいや!何も症状出ていないから歪んでないよ」ですって?
先ほども書かせていただきましたが「歪んでいるから必ず症状が出るわけではありません」…今は脳や情動が抑えてくれているだけで、身体が限界を超えた時に突然症状が現れてしまいます.そうならないためにも、症状が出ていないうちから予防する意識を高く持っていただければ幸いです.
