腰周辺の治療を受けても改善しなかった腰痛!原因は過去に痛めた膝が原因だった。

ある患者様の症例を書かせていただきます。
同じように、「あれ?なんか膝が痛いぞ」と違和感を覚えたけど、そのうち気にならなくなり放置。
膝が痛かったことも忘れていた頃に突然、腰や股関節周辺に痛みが出てきた!
なんて経験をされた方もおられるのではないでしょうか?
今回のブログは、そういった方にとってお役に立てる内容になっていると思いますので
心当たりがある方は、お時間ある時にぜひ最後までご覧ください。
⭕️症例
「2ヶ月くらい前、仕事中に何かをしたわけではないけど突然左の膝が痛くなった」
普通に歩けるし、日常生活に支障をきたす程の痛みでもないので、そのままにしていた。
それからしばらくして、仕事中に腰から太もも裏にかけて痛みを感じるようになった。
何か特定の姿勢をとったり、動きをしたりすると痛くなるというわけではなく、
仕事中に痛みを感じることが多くなった。
不思議なことに、仕事以外でのプライベートの時間は痛みが気になることはない。
こういった現象が起きるのは、心理的な部分、いわゆる自律神経系の影響をあると考えられます。
「仕事中だけ痛い」「職場にいるときだけしんどい」
という経験をされたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは決して「気のせい」や「メンタルが弱い」ということではなく、
ストレスや緊張が自律神経を乱し、それが身体の痛みとして現れる、
れっきとした身体の反応です。
ただ、この部分は施術だけで完全にコントロールできるものではなく、
日々の生活や環境も深く関わってきます。
ですので、まずは身体的な部分から整えていくことを優先してアプローチしていきました。
仕事内容や、仕事中によくとる体勢を聞いていると、左下半身に負担がかかりやすい
ということがわかりました。
何かをしたわけでもないけど痛くなった左膝の痛みは、そういった日々の負担が
はじめのうちは身体も耐えられる程度でしたが、数ヶ月・数年と負荷がかかり続けた結果
許容範囲を超えてしまいました。
ある時の何かしらの刺激が加わった際に痛みが現れたんだと考えられます。
慢性痛の特徴として、何かしらの刺激を受けて突然痛みが出現するというものではなく
身体にかかる負担を耐えれるように、人それぞれに負担を貯める「コップ」があります。
その「コップ」に負担が蓄積されていくことで、その「コップ」がいっぱいになる手前や
いっぱいになった時、コップから溢れた時に痛みが現れます。
(そのタイミングは、人それぞれ違います)
そのため「何もしていないのに、突然痛くなった」という現象が起きるわけです。
一時はあった、その膝の痛みや違和感。そのうち痛みを感じることもなかったので
「『たいしたことないだろう…』と放置していると、
その身体のバランスの乱れが他の部分にも影響を及ぼすことがあります。
この患者さんは、それがまず足首に出てきました。
膝の異変があってから、数週間くらいしてから、痛いとまではいかないけれど、
ふくらはぎやアキレス腱、足の裏の筋肉がすごく硬くなっていて、
足が疲れやすい状態になっていました。疲労がピークになると痛みを感じることも
あったようでした。
仕事の内容的に踏ん張ったりすることも多いので、負担は蓄積されやすかったのだと
思います。
なぜ、このようなことから、ある日突然、身体の他の部分で痛みが出現するのでしょうか。

⭕️身体は補い合っている
はじめにあった「あれ?なんか膝が痛いぞ」という違和感。
一時的な痛みではありましたが、実はこの段階ですでに身体には異変が起きています。
どういった変化が身体に起きているのかといいますと
『筋肉が強く緊張していることによる関節の捻れ・骨格のバランスの崩れ』
『血流の低下により、筋肉や神経の栄養不足』
『神経の伝達が悪くなり、脳からの指令がうまく伝えられていない』
などです。
ここでは、これらをまとめて「身体のバランスの崩れ」という表現をさせていただきます。
このように、身体のバランスが崩れた状態のままで日常生活を過ごしていると、
知らず知らずのうちに、バランスが崩れて不安定な状態になっているので、なんとかして
安定した状態を保とうとします。
そのために、バランスが崩れていない状態であれば働かなくてもよかった筋肉たちが、
安定させるために働き出し、同時に今までも働いてはいたけれど、そこまで頑張らなくても
よかった筋肉たちが今まで以上に働かなければいけなくなります。
そういう状態が続くことで負担大きくなり、疲労が蓄積されていく!というわけです。
このように補い合った結果、ある日突然、痛みが出現します。
この「補い合う」仕組みから考えると、痛くなった部分が決して『悪い箇所』とは
限らないということも言えることがわかります。
痛くなったのは、もともと自覚はなくても異常が起きている筋肉や関節などを
守るために他の部分が頑張っていたのが疲労がピークを超えて、それが『痛み』として
現れたからなのです。

⭕️治療の流れ
こちらの患者様の主訴は
【仕事中に腰から太もも裏にかけて痛みを感じるようになった】です。
初回の治療では、
・腰周辺の硬くなっている筋肉をやわらげること
・左の股関節周辺の筋肉の緊張をやわらげる
・膝の裏や足首周辺、足の裏の筋肉の緊張を和らげる
という治療を中心に行い
股関節・ひざ・足首の関節の動きをスムーズにすることを目指しました。
それらの関節周辺の筋肉がやわらかくなり、関節の動きが良くなることで
腰にかかっていた負担を軽減させることができると考えたの狙いです。
治療前に腰の動きを確認したところ、腰を左側に捻る動きに制限がありましたが
治療後には改善されていました。
この結果から、[股関節・ひざ・足首の関節]に対する治療は効果的である
ということがわかりました。
そこからは、[股関節・ひざ・足首の関節]へのアプローチを中心に、
仕事でよく使う部分で筋肉の緊張が見受けられる箇所に対して施術を行い
【腰から太ももにかけての痛み】が改善されているのかを確かめながら
治療を進めていきました。
4回目の治療の時には、[股関節・ひざ・足首の関節]の状態が良くなり
仕事中に感じる痛みも気にならないくらいにまで改善してくれています。
⭕️さいごに
今回のケースのように、
痛みが出ている場所と、本当の原因となっている場所が異なることは決して珍しくありません。
「腰が痛いから腰だけ」「膝が痛いから膝だけ」というアプローチでは、
一時的に楽になっても再び痛みが戻ってしまうことがあるのはそのためです。
身体全体のバランスを見ながら、根本的な原因にアプローチしていくことが、
痛みを繰り返さないためにとても大切なことだと、この患者様の症例からも改めて感じました。
もし、
「なんとなく身体に違和感がある」
「痛みが出たり消えたりを繰り返している」
という方がおられましたら、ぜひ一度ご相談ください。
