膝に水が溜まった時は抜いた方がいいの?それとも抜かない方が良いの?
【膝の構造について】
膝というのは、太ももの骨(大腿骨)と、すねの骨(脛骨)とお皿(膝蓋骨(しつがいこつ))で構成される関節です.
股関節のように窪みにはまっている安定感のある構造ではなく、単に脛骨の上に大腿骨が合わさっているだけですので、構造的には非常に脆く不安定な関節です.
それを補うために関節の内側や外側、関節の中に靭帯があります。それとともに〝関節包〟というもので覆われています.
骨と骨が合わさる部分は軟骨でコーティングされ、さらに太ももの骨と脛の骨の間には〝半月板〟というクッション材があります.

【膝に水がたまる原因】

膝関節を形成する骨と骨との間、関節包の中に「滑液」という潤滑油で満たされています.
膝に水がたまるということは、この滑液という液体が増えるということです。
なぜ増えるのかというと、実はこの袋の中のどこかで炎症が起こっているからです。
例えて言うのであれば、炎症とはいわゆる火事になっている状態です.火事が起きているので、鎮火するために水をいっぱい溜めて早く炎症をひかせて痛みを改善しようとします.要するに、身体の守るための反応として関節内に水が溜まるのです。

【膝にたまった水を抜いてはいけない理由】
水を抜いたら当然腫れが引きます.身体を守ろうとするために水を溜め関節の動きに制限をかけるので、水が溜まった状態で動かすと痛みを感じます.
病院で水を抜いたら関節の動きの制限が軽減されるので、すぐに楽になった気になるものです。ここで間違えてはいけないのは
「楽になる」は必ずしも『治った』ではないということです.水を抜くと楽になるもんだから、1回抜いた人は、数日してまた水が溜まってくると、もう一度水を抜きにいきます.
ここで考えないといけないのが、繰り返し水が溜まってくるということは、「なぜ水がたまるのか」の本来の理由を考えることです.それが根本原因とも言えるので、そこを改善して、水がたまらないようにする必要があるのです。
※では、水を抜いてはいけない理由を書かせていただきます.
①炎症が引かなくなるから
炎症が起こっているのに注射をして火を消すための材料、消火剤を取ってしまうと、とても簡単で火事が起こりっぱなしになります。炎症が起こっているのに注射で水を抜くので、ようするに消火剤を抜くので、人の体はまた水をためようとします。よくある「注射でお医者さんに水を抜いていただいたのに、またすぐに溜まってきたんです」というのはこういう状態です。水は抜かない方がいいです。
何回も繰り返し水を抜くとどうなるかというと、炎症を起こしているからせっかく消火剤をいっぱい出して頑張っているのに、「え?いらないの?!」という事になります。「何回も何回も抜きやがって!」と体も「そんないらんねやったらもうエエわ!」「出さへんわ!」という事になってきます。
そうなると燃え放題になってしまいます。その結果何が起こるかというと、痛みを感じなくなったり、逆にすごく痛くなるかのどちらかです。そして変形性膝関節症のもとになる変形が始まります。最初の処置はすごく大事です。最初からいきなり水を抜くのはよくないという理由はこの為です。
②注射針の問題
注射針というのは、刺した部分が裂いたような傷になるようにできています。
例えば皮膚でも、何度も同じところに注射をするとその部分が、ぶ厚くなり、色が変わり、硬くなってしまいます。
膝の関節包も同じです。
水を抜くことで得られる一時的な快適さのために、何度も何度も針を刺して傷つけていく・・・というのは、絶対に望ましくありません。
こういった理由から、膝に溜まった水は抜かない方が良いんです.
【膝に水がたまったときの対処法】
大事なことはまず炎症を引かせることです。
膝に水がたまっているにも関わらず、正座をする時間を長くとったり、趣味で行っているスポーツの練習をやってしまう、などのようなことをすると、膝にすごく負担がかかり、炎症が起こっているところに更に炎症が酷くなる原因になることをやり続けるといつまでも改善していきません.
まずそれをやって炎症が引くまで我慢です。そこから治療をちゃんとやっていけば、時間はある程度かかりますが膝に溜まった水は吸収されていきます。
残念ながら、魔法は存在しません。いくらゴッドハンドと言われるような先生でも手で触って炎症を抑えることは不可能です.ですから安静にして炎症を引かせるべきです。
日常生活で、重い物を持つのを避けたり、長時間歩いたりするのを避けたりするという意味で安静にした生活を送っていれば、腫れが引くまでにそれほど長い期間はかかりません。
程度によりますが1〜2週間程度でかなり楽になると思われます。
膝に水がたまったらまずやるべきこと!!
膝に炎症が起こっていることは明確ですので、まずは安静必須です。
無理して動かすようなことはやめましょう。
できれば整形外科などの病院か我々のような整体院・治療院に早期に受診されることをオススメします。
(放っておくよりも、早めに診てもらった方が余計な不安を抱えたまま生活を送らなくて済む、という意味もあります)
ただ、もし水の中に血が混じっていたり、水でなくて血が溜まっている場合は手術が必要な怪我である場合があります。
(この場合は急性の怪我なので、「いつのまにか水がたまった」ではなく、明らかに受傷した状況が存在します)

【きっかけ整体院で治療する場合】
炎症がある部分は、あまり動かしたり、押したりすると悪化してしまうのでそれ以外の関連している箇所を治療していきます.
例えば、膝を曲げたり伸ばしたりするための筋肉で、筋肉の緊張がみられるところや、足や股関節、腰や骨盤などの膝の動きに関連性の高い箇所の治療を行います.
その後、伸縮性のあるテーピングで関節の動きを補助し、腫れが悪化しないように軽く圧迫を行います。
これら一連の治療をすることで膝の炎症がマッサージしたり、放置するよりも早く引き、溜まった水の再吸収を促していきます。
今回は膝に水が溜まった場合に、水を抜いてはいけない理由を書かせていただきました。
もし何度も膝に水がたまる、現在、水がたまっているという場合は病院などに相談されるか、もしくは当院にご相談くださればと思います.
最後まで読んでいただき、ありがとうございました.